[2001.04.21]
  腐りやすい果実


 ▼Appleの将来性について,ウォール街のアナリストが激論(ZDII)
  http://www.zdnet.co.jp/zdii/0104/20/hn_020.html


 それはリサの頃から変わらないアップルの伝統,とも云えてしまう。腐りやすい果実。それは変わらないが,今回のような奇跡は,今までなかったことだ。

 投資家はアップル社の第2四半期の決算を好感,同社株価は急騰した。今後のアップルに対して楽観的な投資家もいるが,「アップルは小規模な独立系映画会社に過ぎない」とし,将来的な見通しに欠けているという考えもある。今後,コンシューマーPC市場を楽観視する理由など,なんらないことも不安のひとつだ。

 OS X発売という切り札を第2四半期(1-3月)に組み込んでしまったため,第3四半期(4-6月)はちょっと苦しくなるだろう。パワーブックG4 チタニウムは供給が安定するためアップルの柱となるが,ユーザーベースの拡大とはならない。やっぱり,それには以前にも述べたように,新しいiMacしかないのだ(過去記事)。PCが一通り行き渡ってしまった中で,さらに新しいユーザーベースをつかむギミックは,New iMacという神通力を必要とする。

 放置しておくとすぐ腐る。アップルのそういう体質は,さして変わっていない。腐りやすい果実は,周りに腐った果実があると,一瞬で腐敗する。そう考えると,まだまだPCがどうしても売れない状況の中,今回のアップルの業績回復は奇跡に等しい。そして,パーム(CNET Japanの記事),インテル(ZDIIの記事)など,どん底をもがいている企業に,希望を与えている。まぁ,第3四半期はとんとん,そして第4四半期に,夏のニューヨークでの新ハード発表による爆発を期待して,今後は我慢の時となろうが。


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